2013年2月25日 読了。

久しぶりにSFを読んでみました。やっぱり面白いねぇ。

ブレードランナーというタイトルで映画化されたこの作品、有名ですが読む機会がなく、ようやくという感じで読むことができました。
SFを読むときには、冒頭の話や時代設定をよく読むのが癖で、作者が作ろうとしている世界に自分が溶け込むようにできる状態にしてから読んでいます。SFのような架空の世界が舞台のときは、いかにその世界のことを理解するか、ということが大事だと思っているんです。
アンドロイドが普通に存在する世界というのは、俺が生きている間には実現しないと思いますが、仮に実現できたらどのような気持ちで毎日を過ごすのでしょうね。想像するのが難しいです。
生命ではない擬似生命体。うーん、ありなのかなぁ。

この作品を読みたかった一番大きな理由に、不思議なタイトルがあります。アンドロイドが夢を見ること自体なかなか理解しにくいのですが、夢を見るとしてもなぜ生命体としての羊ではなく「電気羊」の夢なのか?
憧れとしてアンドロイドが生命体の夢を見るというなら、まだ理解できることもありますが、擬似生命体の夢ってのが不思議で。
最後まで読んで、1つの答えというか、多少は理解したような気もするのですが、こんなタイトルよく思いつくよね。

たまーに、自分は夢のなかで生きてる存在じゃないか?と思うことがあります。
誰かの作られた世界の登場人物で、これから起こることも全て誰かが書いたシナリオじゃないのか?と思うこともあります。
別に運命とか神様を信じる人ではありませんが、この世界に生きる人達を、はるかな高みから苦笑いを浮かべながら見ている「創造者」がいるんじゃないかなー?って思うことがあるのです。
アンドロイドとして生を受け、その生の中で見る夢ってのは、そんな感覚に近いのかもしれないね。
読後にそんなことを思いました。

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