2013年5月7日 読了。

なんというか。
とても読みやすい文体だったのが、まず印象的でした。
ようやく読むことができた御宿かわせみですが、期待していた内容を裏切ることなく、集中して読んでましたね。

読書をしていて、その内容に惹きつけられると文章を目で読みながら、頭の中にその情景が浮かんでくるようになります。挿絵もなければ、アニメ化も漫画化もしていない本でも、自分の中に登場人物や風景が浮かんでくるのです。
御宿かわせみは、その風景や人物が浮かびやすい描写でした。もう俺の中にはかわせみの風景だったり、主人公だったりが克明に浮かんでいます。
おそらく、作者の平岩さんの文章だったり、書き方だったり、そういったことが非常に上手であるため、そのようになったのでしょう。

この御宿かわせみという物語は、かわせみを舞台に四季折々の季節の中で起きたことを短篇という形で1冊の中に収めているようなお話のようです。時間が無いときには、このようなスタイルは非常に読みやすく、話がほどよい長さであるため起承転結が非常にわかりやすくなっています。
ほんと、見本みたいな物語ですね。

上質の日本語で綴られる古きよき日本の物語が読みたい方には、間違いなくお勧めだと思いますよ。

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