久しぶりに読みました。やっぱりおもしろいな。

タイトルに国分寺書店なんて書いてあるので、そこを中心に書いてあるような感じがするけど、椎名さんの本はタイトルからじゃ想像できない場合が多いので、本作もそのパターン通りに、脈絡の無い話が次から次へと・・・

基本的には、椎名さんの若い頃を綴った自伝、というかそんな日々の色々なことを書いてるんですけど、まぁ破天荒です。
本人はいたって真面目に、真面目にでもないか、普通に生活してるんでしょうけど、一般人から見ればそうとやんちゃです。
でも、昔はこんな感じの人はたくさんいたのかもしれないなぁ。
表題の国分寺書店のオババさん、実在の方だそうです。椎名さんがよく行く古本屋さんの主だったそうで、帳場に鎮座して、お客様のマナーを厳しくチェックしていたそうで。今はそんな人もいないよね。本が売れない時代って言われ始める前から、新刊漫画にはフィルムがかけられてるし、立ち読みできない。お客様に立ち読みを注意することもできない。
立ち読みを注意しないってのは一応理由があって、お客様を店内に招き入れるってのがまず第一。お店に入ってくれないと、本を手に取る機会が減っちゃうからね。
それでも、お客様のマナーは俺が働いている時点でも、そうとう悪くなっていたような気がします。お客様だから、何したっていいってことは絶対にないはずなのに、平気でクレーマーと変貌してましたね。注文した本を平気でキャンセルするのは日常。数ヶ月ほどためた雑誌の定期購読を、もう読まないって理由で買いにこない。濡れた傘や鞄を平気で本にくっつける。
きりが無い・・・

古きよき時代、という言葉があります。
俺は別に昔はなんでもいいって人じゃないけど、今よりも勝っていたことが多いのも事実。
モラルの低下。
困ったもんです。
願わくば、国分寺書店のオババのような方が、現代にも残っていますように。

コメント